初めてのCOMIC CITYの思い出

最近、歳のせいか昔の夢を見たり思い出すことがよくあります。懐かしいなと嬉しくなる反面、時の流れの速さを思い知らされてちょっぴり恐ろしくなります……。笑
今回は、最初にして最後に一般参加したインテックス大阪で開催されたCOMIC CITYの時の思い出について、語らせていただきます。

当時私は中学2年生、時代は2000年代中頃でした。今のようにSNSと呼ばれるツールは存在せず、それどころかまだ投稿サイトの代表であるpixivすらなかった、個人サイト全盛期の時代ですね。〇〇サーチや〇〇検索といったジャンルごとの検索サイトに登録して、そこからCPやキャラクターで検索した人にサイトを見てもらったり、自分の好きなサイトのバナーにリンクを貼って飛んだり……という、二次創作が今よりも一般人に見られないようにと配慮することが強く求められた時代でした。

私は中学に入ってから仲良くなった友達の影響で、アニメや漫画の世界にどっぷり浸ってオタクになりました。もちろん小学生の頃から兄弟と一緒に某週刊少年雑誌を買って読んでいたので、その頃から素養はあったのだと思います。

中学2年生で同じクラスになった友達が自分の二次創作小説を個人サイトで発表していて、その子に一緒に一度イベントに行こうと誘われていったのがインテックス大阪で1月に開かれるCOMIC CITYでした。といっても私は本当に”連れて行ってもらった”という感じで、その時はイベント名やどんなジャンルがあるのかも知らずに、同人誌が買えるイベントだという情報だけで参加しました。今思うと、よくそんな浅い知識で参加しようと思ったなぁ。笑

インテックス大阪のイベントに参加されたことがある方はご存知かもしれませんが、インテの即売会当日はコスモスクエア駅の時点で既に列ができており、ただでさえ駅からそこそこ距離があるインテックスまではたどり着くだけでも一苦労といった感じなのです。その時は今ほどオンラインが発達していなかったので、同人活動=オフラインイベントに参加して同人誌を売る、というのが一般的でした。もちろんサイトに作品をあげているだけの方もいましたが、今よりもはるかにオフライン活動に重きを置く風潮がありました。なので、参加者の数もそれはもうたくさんいらっしゃいました。

私は内心、1月の寒い中この長い列に並びながらインテックスまで進まないといけないんだ……某テーマパークみたいで大変だな、と思っていましたが、駅で友達の同人仲間のお姉さんと合流すると、なんと彼女はこの列に並ぶのは大変だろうからとタクシーを捕まえて乗せてくれたのです。中学2年生の私にとって、タクシーなどというのは冠婚葬祭の時にしか関わることのない贅沢品です。(というか、大人になった今でも全然乗らないですね。笑)当然、それはちょっと……同人誌を買うお金がなくなっちゃうかもしれないなと焦りましたが、そのお姉さんはお金は私が払うから大丈夫だよと気さくに声をかけてくれて、私たちは行列に疲れることなくインテックス大阪に到着しました。

今では記憶も朧げですが、多分あのお姉さんは現在の私の年齢よりも若かったと思います。にも関わらず、初対面の同人仲間ですらないただの友達の友達である私の分までタクシー代を出してくれたなんて、とてもかっこいい人だったなと思います。現在の私は、ネット上で知らない人とコミュニケーションを取るのが苦手なので同人活動をする上であまり交流をしていないですが、もし縁あって仲良くしてくれる方ができたら、あの時のお姉さんのように相手のことを思いやった行動ができる人間になりたいと思います。

ちなみに、肝心のそのイベントで何を買ったのか全然覚えていなかったのですが、この間のお正月に実家に帰った際に棚を整理していたら出てきました。某RPGの推しカプ本が。ああ、この2人好きだった!!とすごく懐かしい気持ちになりました。

事前にサークルチェックなどしていない状態で表紙を頼りに買った本でしたが、十何年経った今でも素敵な作品だなと思います。最近はお目当てのサークルだけ見て帰ってしまう人も多いようですが、たまたま通りかかった時に出会った本というのも思いもよらぬ出会いや発見があるので私は好きですね。

長くなりましたが、2000年代のオフラインイベントって大変なこともあったけどやっぱり楽しかったです。その後私は受験やら部活やらで忙しくなってしまい、二次創作に再びハマることになったのは時間ができた大学生になってからでした。その時はもう二次創作の発表の場はpixivがメインになっていて、オンラインだけで活動される人の割合も多くなっていましたね。

私はオンラインで作品を色々な方々に見てもらえることをとても嬉しく思いますし、オンラインのおかげで出会えた素敵な作品もたくさんあります。今は通販だけもしくは会場と通販両方で販売している同人誌もたくさんあり、関東のイベントにそこまで頻繁に参加できない私にとっては有難い限りです。

でも、オフラインはオフラインならではの楽しみがあるので、これから先もオフラインイベントは続けて行って欲しいなあと思います。
なので、時間が合う限りは積極的に参加していきます!

※追記
赤ブーでバイトをしている友人にこの話をしたら、今でもパンフレットの表紙はアーカイブで見れるよ!と教えてもらい、公式サイトを見に行ったら恐らくこれだったな…というものを発見しました。いやはや、懐かしすぎて涙出そうになりましたね!笑
表紙は〇ボーンでした、ちょうど私の中学生の頃は某跳躍週刊漫画の二次創作が大流行していたので、時代を感じましたね~!私と同世代で、〇ボーン、〇リーチ、〇ルト、〇グレ、戦国〇ASARA、〇ニプリ、〇リポタといったジャンルを一つも通らなかったというオタク女子は滅多にいなかったと思います。私もその中のジャンルの読み専をしていました。今度実家に帰ったら久しぶりに単行本を読み返そうと思います。